仮面ライダー☆華○鬼☆ | おとうさんのおもちゃばこ

仮面ライダー☆華○鬼☆

粉砕され折れ曲がった木々。
命を育む大地に開いた穴々。
そして漂う魂の焼けていく香り…。
鬼達が魂の削りあいを始めて一時…。
凄まじい蹴りや投げ、殴打の後、互いの間合いから一歩も動かない。
いや…動けないのだ。
音撃武器は最大の攻撃力を誇る反面、隙も大きい。
外せば…即敗北に繋がるのだ。
互いの切り札を出す攻防が続けられていた。
その緊張に耐えかねたのか暗雲が雨を落としはじめた。
降り頻る雨を避けるように百鬼の蒼く輝く眼がスッと流れた。
華○鬼がその一筋の線を追う。
闇の中線は二重になり、時には点に戻り、また幾重の線を引いたり、その動きには予測がつかない。
突然音撃棒がヌンチャクの先端のように華○鬼を襲った。
ドスッと鈍い音を立て、地面に突き刺さった刹那!さまざまな方向から一斉に襲いかかる百鬼!。
鬼走りにより音速の域に到達した百鬼の姿は消えたように見える。
先ほど申王を翻弄したのもこの技だ。
ヌンチャクの動きは肉眼では捕らえられない。それがこの加速と相まってたちまち華○鬼は追い詰められていく。
攻撃を加える度に現れる百鬼の姿は分身し、百鬼の名にふさわしい姿だ。
轟音をあげて迫る攻撃を避けるものの、伸びた鎖がやがて華○鬼を絡めとった。
体に何十にも巻かれた鎖は鬼の力を以てしても破れない!
左右の鎖の先端には百鬼夜行の鬼が模様された音撃棒がしっかりと握りしめられ、ボッと華○鬼を封じる鎖から鼓が現れ、グルンと回る。
音撃武器…鎖太鼓!
この鼓から逃れた魔化魍はいない。
勝利の打音を響きわたらせるために華○鬼に迫る百鬼!
雨音が死を告げる鼓の音を待ちわびたかの様に激しさを増した。